こんにちは、皆様いかがお過ごしですか(^^)
歯科衛生士の萩原です。
先日高尾山に登ってきました。新緑の季節という事で、たくさんの木々が芽吹いていて綺麗でした☆
さて、今回は歯周病についてお話したいと思います。
歯周病って、結局のところ何?って思う方、けっこういらっしゃるのではないでしょうか。
診療の中で患者さまにお伝えすることはあっても、ブログにあげるのは初めてなので 緊張しますがよろしくお願いいたします(汗)
歯肉炎と歯周病、どちらもテレビのCMなどで耳にしたことはあると思いますがどう違うのでしょう。
私たちの歯は歯茎に刺さっていたり埋まっているのではなく、「歯槽骨」という 骨 に支えられて存在しています。
この「歯槽骨」、とーっても大切です!
歯肉炎はこの「骨」の欠損がないものを指し、歯周病は「骨」の欠損があるものを指します。
パッと見た時の見た目だけでの診断は曖昧ですから、それらを見分けるために レントゲンを撮影したり、歯周ポケット検査を行って歯茎の深さを測り歯の周りに骨が存在しているのかいないのか、そこから出血があるか、膿が出たりするのかをわたし達は見ています。
歯周病は「骨」の欠損があるものとお伝えしましたが 実際に欠損って何?どうやって起こるの?という本題に入りたいと思います。
歯と歯茎の間には歯肉溝という隙間があり、そこにはマクロファージという免疫細胞が存在していて、彼らは悪〜い細菌が歯茎から身体の内部へ侵入してくるのを食い止める役割を担っています。免疫細胞、ありがとうございます!
ですが 歯の表面に付着しているバイオフィルム(プラーク=細菌の塊)は、マクロファージにとって巨大であり、しかも粘着質なために免疫細胞で排除することができません。。がーん。
ですから、毎日の歯磨きによる物理的なバイオフィルムの破壊が必要となってくるのです。
ブラッシングが十分でないと、磨き残したバイオフィルムは分厚く固くなっていき病原性が高まります。
そして歯茎の中に侵入しようとする細菌の数が増え、免疫の防衛ラインを徐々に突破するようになります。その結果、歯肉溝が深くなり 歯周病菌たちが繁栄しやすい歯周ポケットになっていくのです...
歯周病が進行すると、歯周ポケットの中の細菌が活動的になり、歯を支えている「歯槽骨」が撤退していきます。
歯槽骨が撤退するのは、悪い細菌たちがわたし達の体内に侵入しないようにする為、骨と細菌がぶつからないようにする為の生体の防御反応です。
ふむふむ、つまり歯周病を予防するにはプラークを落としてバイ菌が歯茎の中に入っていかないようにすればいいんですね!
ダイヤモンド歯科では1人ひとりのお口の中にあった歯ブラシ指導やクリーニングを行っております。磨き過ぎると歯茎を傷つけたり、退縮させることもあるので プロによる的確なアドバイスを受けることをお勧めしています。
プロの手によるバイオフィルムの除去をして、いつでも綺麗な口腔内を保ちたいですね(^^)
次回はもう少し掘り下げて、歯石とプラーク、骨欠損のメカニズムについてお話したいと思います!
参考文献 :歯周ポケットの中の戦争 nico2019/1月号
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