こんにちは♪歯科衛生士の冨岡です!
今回は歯周病と喫煙の関係性についてお話します^ ^
喫煙は癌、循環器疾患、呼吸器疾患などの多くの病気の原因であることはよく知られています。一方でタバコ煙の入口となる口腔内(歯茎を含めた歯周組織)は直接その影響を受けることになりますので、歯周病も同じように喫煙と関連性が強いことは多くの研究でわかっています。
まず歯周病とは細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患です。
歯と歯茎の境目についた歯垢(プラーク)の中の細菌によって歯肉が炎症をおこし、歯を支えている骨が破壊されていく病気です。
歯周病の直接的な原因はプラークによるものですが、以下の4つの因子が重なることで歯周病にかかりやすく、早いスピードで進行していきます。
①微生物因子
プラークのなかの歯周病の原因となる微生物
②環境因子
・喫煙・ストレス・食生活・歯に合っていない被せもの・口呼吸
③宿主因子
・年齢・人種・糖尿病・白血球機能・遺伝
④咬合因子
・噛み合わせ・歯ぎしり・くいしばり
そのなかでも二大危険因子とされているのが喫煙と糖尿病です。
ではなぜ喫煙が歯周組織に悪影響を及ぼすのでしょうか。
タバコには三大有害物質(ニコチン、タール、一酸化炭素)をはじめ約200種類もの有害物質が含まれています。
1,ニコチンには協力な血管収縮作用があり、歯茎が炎症を起こしても出血が抑えられ、歯周病の症状である出血がでないため、気づかないうちに重症化してしまう。
2,一酸化炭素はニコチンとともに身体の免疫細胞の働きを著しく低下させる。
3,タールは着色の原因。歯の面が粗造になりプラークがつきやすくなる。
これらの有害物質の相乗作用により、歯周病は悪化し、治療しても術後の経過が不良になります。
また歯周病以外にも、タバコはお口の中にいろいろな悪影響を与えます。ヤニで着色し汚く見えたり、メラニンが沈着して歯肉が黒くなり、繊維性のごつごつした歯肉になります。舌苔(ぜったい)がつきやすくなり、口臭の原因にもなります。
歯周病の主原因はプラーク中の細菌です。したがって歯周病を治すには、まずプラークコントロールが第一です。
タバコをやめても現在ある歯周病が自然に治るわけではありません。
ですが、禁煙することで歯周病のリスクが4割減少します。
タバコをやめ、正しいプラークコントロールを行い適切な歯科治療とクリーニングを施すことで、歯周病を大幅に改善させることが可能です!
禁煙で大事なことは
1、何のために禁煙をするのは明確で、強い意志をもつこと
2周囲の環境をととのえ、協力できる仲間をつくる
3吸いたい気持ちを発散させる方法を考える
4専門家による禁煙サポートを受ける
※日本歯周学会より
喫煙している方が禁煙すること簡単なことではありません。
でも、歯科医院に行くことで禁煙のきっかけになると嬉しいです!
歯周治療は長いお付きあいになってきます。
禁煙についても長期間に応援していきますので、気になる方はぜひご相談ください(^-^)