『被せ物をした後のケアについて』 - ブログ

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2020/02/03
『被せ物をした後のケアについて』


こんにちは、アシスタント・技工士の宮原です。
2020年になりましたが、皆さんどの様にお過ごしでしょうか。
日々、患者さんの治療を側でお手伝いしていく中で、
「歯の痛みが無くなった。」「歯が綺麗になって嬉しい。」
などの言葉を頂くと、とても嬉しくなります。
治療を終えて綺麗な歯になると、皆さん自然と笑顔が出ます。
本当に嬉しいです。

頑張って通院し、被せ物(差し歯)をして綺麗な歯を手に入れた後、皆さんはどの様なアフターケアをされていますか?
被せ物をした歯はアフターケアがとても重要です。
どうしてなのか。
被せ物は硬くて強い人工の物ですが、それを支えている土台はご自分の天然歯です。
この歯はむし歯にも歯周病にもなります。
被せ物の寿命は、この土台の歯にかかっています。
そして、被せ物の歯は、被せ物と土台の天然歯との継ぎ目にプラークが溜まりやすくむし歯が出来やすいのです。
継ぎ目辺りは歯ぐきもあり歯みがきもしにくい場所になります。とても厄介です。
土台の天然歯がむし歯になると被せ物に隠れて進行する為、自分では気付きにくいです。
さらに土台の歯が神経をとっていると痛みも無いので、むし歯で土台の天然歯がボロボロになり、その為被せ物との接着が外れて被せ物が取れて気付くこともあり、むし歯の発見が遅いと土台の歯を失う事になりかねないのです。
その場合、治療期間も長くかかる為、患者さんの負担も大きくなります。
なので、「被せ物が入ったからしばらく安心。」と油断は禁物です
しっかりとアフターケアをして土台の歯を守りましょう。

家での被せ物のお手入れポイントは、被せ物と歯ぐきの境目のお掃除です。
歯ブラシの毛先を境目に優しく当て小刻みにみがきます。
この時歯ブラシは、毛先が細くなっているテーパー毛の歯ブラシがおすすめです。
歯ブラシは1ヶ月使うと張りが無くなります。
効率良いお掃除の為、3週間〜1ヶ月で交換しましょう。
歯と被せ物の継ぎ目に通しやすいワックス付きフロスも一緒に使うと良いです。

ブリッジの被せ物には歯間ブラシを、ブリッジの真ん中のダミーの人工歯が歯ぐきと接する面にはスポンジ状のフロス(スーパーフロスなど)を使います。
ただ、前歯の被せ物に歯間ブラシを使うと、歯ぐきの形が壊れることがあるので、この時は歯間ブラシではなくフロスを使って下さい

家でしっかりお手入れをして、さらに定期的にメンテナンスを受けましょう。
家での歯みがきでは取りきれないプラークを除去したり、自分で気づくのが難しい被せ物の土台の状態のチェック、歯みがき指導などとても大切です。


歯科のプロと一緒に、被せ物とその土台の歯の寿命を延ばして行きましょう。

被せ物をしていない方も、もちろんメンテナンスは必要です。

歯科のアフターケアのメンテナンスでは...
・むし歯の再発の予防(歯ぐきの痩せに対する対応)
・歯周病の再発防止
・インプラントの周りに起きる炎症の予防
・噛み合わせの変化によって起きるトラブルの予防
・被せ物などの人工歯の維持(欠け、すり減りなどの早期発見と補修)
・知覚過敏への対応
・粘膜の異常のチェック(口内炎への対応、口腔がんの早期発見)
・歯や被せ物の色調の経年変化の管理

なども行っております。
それぞれ一人一人のお口に合った歯みがき指導や歯ブラシもご提案していますので、いつでもスタッフご相談下さい。





最後に豆知識をひとつ(^ ^)

古代人はむし歯になっていたのでしょうか?

縄文時代、弥生時代、江戸時代と古人骨のむし歯率は...

*縄文時代 8.2%
*弥生時代 19.2%
*江戸時代 12.1%

です。

縄文人は採集狩猟民族で魚や動物のたんぱく質を多く摂取していましたが、同じくらい植物も食していたと考えられています。
イモなどの根茎類、クルミなどの堅果類、そして穀物です。
これらのでんぷん質はお口の中で唾液により糖に変わりますからむし歯のエサになりました。

農耕稲作がはじまった弥生時代には、より多くの農作物を摂取していた事がわかります。

江戸時代になりむし歯率が低下しています。
これは、食生活の差異が大きくなったことに由来すると考えられています。
身分による食生活の違いです。
甘味を日常的に摂取していたとか、やわらかいものを常食していたとかなどが関係していそうです。
徳川家の歴代将軍に、むし歯や歯周病が多いことは有名ですね。

また古人骨の発掘場所でもむし歯率は違い、歯周病については、どの時代でも進行した骨が見られるそうです。

食事は生きるための基本ですので、お口の状況は、その時代時代について多くのことを教えてくれます。とても面白いですね。

むし歯や歯周病などお口のトラブルは近現代にはじまったことではなく、大昔の人も同様だったことがわかりました。

ちなみに、他の奈良時代や平安時代、室町時代はどうだったのか気になるところですが...

残念ながら、これらの時代は古人骨そのものが残っておらず、お口の状況もわからないそうです。

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